Codeforces Round No.591 (Div.2) 参加記録(A〜D解答)
初めての unrated codeforces を体験してしまいました。
A, B, Cがコンテスト後に確認したところちゃんと通っており、Dは嘘解法だったようでpretestで弾かれていました。
Dも勉強になりそうな雰囲気なので、後日解説ACの上追記していきます(2019-10-11に追加)。
全体
A. CME
問題
※長いので意訳。
q
個のクエリに対して n
が与えられる。
n
本のマッチ棒を必ず使い切り a + b = c
という数式を満たすようにマッチ棒を a, b, c
に割り当てる。
ただし、 a, b > 0
でなければならない。
数式を作る際にマッチ棒が足りない場合、好きな本数買い足すことができる。
各 n
に対して、買い足す必要のあるマッチ棒の本数の最小値をそれぞれ答えよ。
制約: 1 <= q <= 100, 2 <= n <= 10^9
解答
必要なマッチの総本数は明らかに偶数であり、逆に偶数本マッチがあればCMEを作れる。
なので、 n
が偶数ならば 0
、奇数ならば 1
とすれば良い。
ただし、 n = 2
のときは a + b = 1
となり、いずれかが 0
となって条件を満たせなくなる。
これを避けるために、左辺と右辺にそれぞれ 1
ずつ足す必要があり、2
本必要となる。
var q int func main() { q = ReadInt() for i := 0; i < q; i++ { n := ReadInt() if n%2 == 0 { if n/2 == 1 { fmt.Println(2) } else { fmt.Println(0) } } else { fmt.Println(1) } } }
上で「明らかに」とか言ってますが、コンテスト中は無為に数式こねくり回してますし、 前日のAGCで太陽拝んでしまった後遺症でコーナーケース探りまくっていて、 提出に15分かかっています。
B. Strings Equalization
問題
2つの英小文字からなる、同じ長さの文字列 s, t
が与えられる。
「操作」は何回行っても良い(0回でも良い)。
操作では、どちらの文字列についてでも、2つの隣り合った文字に関して、1つ目に選んだ文字を2つ目に選んだ文字に代入して良い。
q
個のクエリが与えられるので、それぞれの s, t
について、任意回数の操作のもとで s, t
を等しくできるかどうか判定せよ。
制約: 1 <= q <= 100, 1 <= |s| = |t| <= 100
解答
制約が小さく、文字列を全部舐めても大丈夫なことを抑える。
「何回でも操作ができる」というのが強力で、ある文字列中に存在する1文字によって、 それを左右に伝搬する形でその文字列の他の文字列を上書きしてしまえる。
よって、 s, t
について舐めて、「それぞれに同じ文字が1文字でも存在すればOK、なければNG」とする。
var q int func main() { q = ReadInt() for i := 0; i < q; i++ { S := ReadRuneSlice() T := ReadRuneSlice() smemo := [ALPHABET_NUM]int{} tmemo := [ALPHABET_NUM]int{} for j := 0; j < len(S); j++ { s, t := S[j], T[j] smemo[s-'a']++ tmemo[t-'a']++ } flag := false for j := 0; j < ALPHABET_NUM; j++ { if smemo[j] > 0 && tmemo[j] > 0 { flag = true break } } if flag { fmt.Println("YES") } else { fmt.Println("NO") } } }
これも10分弱悩まされてしまったのが悔しい。
C. Save the Nature
問題
※長いので意訳。
n
枚のチケットを好きな順番で売ることができる。
売上の一部は以下の規則のもとで、環境保全基金に寄付される。
a
の倍数番目で売られたチケットのx
%が寄付される。b
の倍数番目で売られたチケットのy
%が寄付される。a, b
の公倍数番目で売られたチケットのx + y
%が寄付される。
できるだけ少ない枚数のチケット販売で目標トータル寄付金額 k
を寄付したい。
目標を達成するためのチケット販売枚数の最小値を答えよ。
また、全チケットを販売しても目標が達成できない場合は -1
を出力せよ。
クエリが q
個与えらるため、それぞれについて答えよ。
制約:
1 <= q <= 100
1 <= n <= 2 * 10^5
100 <= p[i] <= 10^9, p[i] % 100 = 0
1 <= a, b <= n, 1 <= x, y <= 100, x + y <= 100
1 <= k <= 10^14
- チケットの全クエリの合計は
2 * 10^5
を超えない。
解答
当然ながら、各クエリについてすべてのチケットの順列を総当りすることはできない。
また、チケットの金額が高いものほど、寄付割合の高い順番に配置したいが、
できるだけ少ない枚数のチケットで目標を達成したいという縛りがあるため、
貪欲に a, b
の公倍数番目に高いチケットを配置するわけにはいかない。
とりあえず「答えを m
枚として、目標を達成できる最適なチケットの並べ方」をイメージしてみる。
このような並び方を考えたとき、 m
枚のチケットは、すべてのチケットを高い順に並べたときの金額の上位 m
枚となるはずである。
(仮に、必ずしも高い順に m
枚となっていなくても目標を達成できる場合、上位 m
枚に入らないチケットと上位 m
枚のチケットと交換しても、金額的に損しないので変わらずに目標を達成できる。)
また、 m
枚のチケットで目標が達成できるとき、 m + 1
以上のチケットでも当然目標が達成できる。
よって、二分探索で m
の境界を探索してやればよい。
m
枚で条件を達成できるかの判定は、少し横着をして n * logn
で行うことにした。
※大雑把な見積もりでも、
logn[i] * n[i]logn[i] = n[i](logn[i])^2 <= n[i](logn)^2 (n = Sum(n[i]))
より、
Sum(n[i](logn[i])^2) <= (logn)^2 * Sum(n[i]) = n * (logn)^2
なので、間に合いそうと判断。
var q int func main() { q = ReadInt() for i := 0; i < q; i++ { n := ReadInt() P := ReadIntSlice(n) for j := 0; j < n; j++ { P[j] /= 100 } x, a := ReadInt2() y, b := ReadInt2() k := ReadInt64() sort.Sort(sort.Reverse(sort.IntSlice(P))) percents := make([]int, n) for j := 0; j < n; j++ { if (j+1)%a == 0 && (j+1)%b == 0 { percents[j] = x + y } else if (j+1)%a == 0 { percents[j] = x } else if (j+1)%b == 0 { percents[j] = y } } isOK := func(m int) bool { tmp := make([]int, m) for h := 0; h < m; h++ { tmp[h] = percents[h] } sort.Sort(sort.Reverse(sort.IntSlice(tmp))) val := int64(0) for h := 0; h < m; h++ { val += int64(tmp[h]) * int64(P[h]) } if val >= k { return true } return false } ng, ok := -1, n for int(math.Abs(float64(ok-ng))) > 1 { mid := (ok + ng) / 2 if isOK(mid) { ok = mid } else { ng = mid } } if isOK(ok) { fmt.Println(ok) } else { fmt.Println(-1) } } }
正しい考察にたどり着くまでに結構時間がかかってしまったので、この速度を上げるように努めたいです。
D. Sequence Sorting(※2019-10-11に追加)
問題
整数の数列 A
が与えられる。
この数列に対して、1回の操作で、ある要素 x
を選んだときに、すべての x
を一番右、もしくは一番左に移動させることができる。
各クエリについて、最終的に、数列が非減少となるようソートするために必要な操作回数の最小値を答えよ。
制約:
1 <= q <= 3*10^5
1 <= n <= 3*10^5
1 <= n <= n
- クエリに渡って
n
の合計は3*10^5
は超えない。
解答
すべての要素について非減少となるようソート済みの数列に対して、
初期状態ですでにソート済みの部分列(間になにか「不純物」が挟まっていてもいい)を考える。
このソート済みの部分列の長さを l
とし、数列中のユニークな要素の数を t
とすると、
t - l
の要素については必ず一度は左・右のいずれかに寄せる必要がある。
また、正しい順番であればそれぞれの操作対象の要素について1回のみ右・左のいずれかに寄せれば、目的のソート済み数列が得られる。
よって、一番長いソート済みの列の長さを求めることを考える。
これを数えるためには、数列中における各要素 x
について、その登場位置の最大・最小をそれぞれ前計算して求めておくことで計算できる。
前計算のあとは、ユニークな要素を昇順ソートしたものに対し、前から順に見て「小さい方の要素の最大位置 < 大きい方の最小位置」となっていれば、
今注目している部分列の長さを加算し、そうでなければリセット、というふうにして線形探索すればよい。
各クエリにおいて、ソート部分がネックになるため、計算量は O(nlogn)
。
var q int func main() { q = ReadInt() for i := 0; i < q; i++ { n := ReadInt() A := ReadIntSlice(n) maxIds, minIds := make(map[int]int), make(map[int]int) // A[j]のmax, minなidxを記録 for j := 0; j < n; j++ { maxIds[A[j]] = j } for j := n - 1; j >= 0; j-- { minIds[A[j]] = j } // A[j]についてuniq | sortする uniqs := []int{} for k := range maxIds { uniqs = append(uniqs, k) } sort.Sort(sort.IntSlice(uniqs)) ans := 1 tmpAns := 1 for j := 0; j < len(uniqs)-1; j++ { l, r := uniqs[j], uniqs[j+1] if maxIds[l] < minIds[r] { tmpAns++ } else { ChMax(&ans, tmpAns) tmpAns = 1 } } ChMax(&ans, tmpAns) fmt.Println(len(uniqs) - ans) } }
Goだと実行時間が1100msecぐらいになってました。
n = 3*10^5
における O(nlogn)
あたりからはあまり横着した実装をしないように注意するべきなのかもしれません。
(minIdx, maxIdx
は範囲が小さいのでちゃんと固定長配列とかでやるべきだったかも。)
感想
Cとかは別にクエリ形式にする必要ないのでは。。?
社会人として、日曜0時スタートのコンテストが unrated になるのはなかなか心にくるものがありますが、 問題自体は楽しいので引き続き参加していきたいです。